発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014244259
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68歳男。甲状腺乳頭癌、両側頸部および上縦隔リンパ節転移に対して甲状腺全摘術、両側頸部郭清および上縦隔郭清を施行した。術後経過はおおむね順調であったが、1日目になり頸部に皮下気腫を認めたため緊急手術を行った。頸部を再開創したところ、第1、第2気管軟骨間の正中部に壊死と小穿孔を認め、周囲デブリドマン後に同部を気管切開孔とした。術後14日目に胸骨骨髄炎の診断で腐骨除去とデブリドマンを行った。細菌培養では緑膿菌を検出した。創部を洗浄により可能な限り清浄化後、術後43日目に遺残する胸骨骨髄炎に対して根治術を行った。術後経過は良好で、感染の再発なく甲状腺全摘術後94日目に気管孔閉鎖術を行った。
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