人工関節置換術-最新の知見
関節疾患と人工関節置換術の評価 各関節疾患の評価法 関節リウマチ例における周術期の好中球上CD64の推移の検討
近藤 直樹
1
,
松井 利浩
,
西野 仁樹
,
小宮 明子
,
當間 重人
,
遠藤 直人
1新潟大学 大学院整形外科
キーワード:
C-Reactive Protein
,
関節リウマチ
,
好中球
,
生物学的製剤
,
体温
,
白血球計数
,
IgG Receptors
,
抗リウマチ剤
,
治療成績
,
関節置換術
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
Body Temperature
,
C-Reactive Protein
,
Biological Products
,
Leukocyte Count
,
Neutrophils
,
Treatment Outcome
,
Receptors, IgG
,
Arthroplasty, Replacement
,
Antirheumatic Agents
pp.56-59
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270797
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人工関節置換術を行った関節リウマチ(RA)15例17肢(平均年齢68.9歳、平均罹病期間14.7年)を対象として、術前(ベースライン)、術後1、2、3週における好中球上CD64値の推移、変化率ならびに急性期炎症蛋白(CRP)、白血球数(WBC)、体温の推移を検討した。その結果、周術期の感染例や創治癒遅延例は認めず、生物学的製剤投与11例は全例再開できており、好中球上CD64は術前(ベースライン)値平均955molecules/cellより術後1週で軽度上昇した後、2週、3週と漸減する傾向にあった。また、術後3週にWBCの有意減少を認めたものの、CD64値、CRP、体温に有意な変化はなかった。RA症例における周術期のCD64値の推移が明らかとなり、この変動から逸脱するようであれば、局所の所見とともに感染を念頭に置くべきであると思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014