関節リウマチ診療update-これだけは知っておきたい知識とは?
《治療にあたり内科医が知るべき知識》 生物学的製剤によるマスキングとは?
中原 英子
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1NTT西日本大阪病院 アレルギー・リウマチ・膠原病内科
キーワード:
C-Reactive Protein
,
Interleukin-6
,
関節リウマチ
,
感染
,
生物学的製剤
,
白血球計数
,
発熱
,
疲労
,
Tocilizumab
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
C-Reactive Protein
,
Biological Products
,
Fatigue
,
Fever
,
Leukocyte Count
,
Infection
,
Interleukin-6
,
Tocilizumab
pp.629-633
発行日 2012年4月1日
Published Date 2012/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012181575
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・生物学的製剤のうちTCZはIL-6の作用を阻害しCRP産生を抑制する。IL-6やCRPは本来炎症の程度を示す指標であるが、TCZ治療中のCRPは、TCZが血中に十分存在するかどうかの指標であり、必ずしも炎症の指標とはならない。・TCZ治療中は軽度の感染症ではCRPは上昇せず、発熱や倦怠感などの症状がマスクされる。TCZ治療中にCRPが上昇する場合は、TCZの血中濃度が不足しているか、原病の悪化、重篤な感染症などの可能性がある。・TCZ治療中に白血球数が普段の値より上昇した場合は細菌感染症を疑い、丁寧な問診と診察、積極的な検査を行う必要がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2012