人工関節置換術-最新の知見
関節の評価法と診断 使用機種の選択 矢状面におけるステム挿入方向の違いによる関節可動域シミュレーション
鈴木 宣瑛
1
,
宮坂 大
,
須田 健
,
遠藤 直人
1新潟大学 大学院整形外科
キーワード:
関節可動域
,
関節疾患
,
股関節
,
コンピュータシミュレーション
,
治療成績
,
人工股関節
,
股関節置換術
,
ポジショニング
,
アラインメント
Keyword:
Computer Simulation
,
Hip Joint
,
Hip Prosthesis
,
Joint Diseases
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Patient Positioning
pp.47-50
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270795
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初回人工股関節全置換術(THA)18例20股を対象として、ステム矢状面アライメントが関節可動域(ROM)シミュレーションに及ぼす影響を検討した。ROMシミュレーションのスタートポジションはFunctional pelvic planeと大腿骨基準面が平行で、両Z軸が平行のポジションとし、ステムが近位骨軸に挿入された場合を0°として最大屈曲位、最大伸展位で挿入された場合の骨性またはインプラントインピンジメントが生じるまでの屈曲ROMとステム挿入角度を計測した。その結果、屈曲ROMは屈曲位挿入時平均97.5°、伸展位挿入時平均92.2°で、全例屈曲位挿入時の方が屈曲ROMは大きく、ステム屈曲位挿入角度は近位軸に対して平均2.1°、伸展位挿入角度は平均1.7°であった。ROMを考慮した場合、屈曲位挿入すると屈曲ROMが大きくなることを念頭におく必要があると考えられた。
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