人工関節置換術-最新の知見
関節の評価法と診断 使用機種の選択 セメントレステーパードラウンドステムの長期成績 テーパードステムはその設計目的を達成できたか
西野 衆文
1
,
三島 初
,
河村 春生
,
宮川 俊平
,
山崎 正志
1筑波大学 整形外科
キーワード:
Titanium
,
X線診断
,
回帰分析
,
関節疾患
,
股関節
,
治療成績
,
補綴関連感染症
,
人工股関節
,
股関節置換術
,
骨折-補綴物周囲
Keyword:
Hip Joint
,
Hip Prosthesis
,
Joint Diseases
,
Radiography
,
Regression Analysis
,
Titanium
,
Treatment Outcome
,
Prosthesis-Related Infections
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Periprosthetic Fractures
pp.40-43
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270793
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Synergyステムを用いた人工股関節全置換術後10年以上経過観察し得た50例61関節の臨床およびX線学的成績を報告した。使用したステムサイズは9~15(中央値11)で、ステム挿入方向は中間位43関節、内反位7関節、外反位11関節であり、日本整形外科学会股関節機能判定基準(JOAスコア)、大腿部痛、術後合併症と再置換の有無およびステム周囲の骨反応、適応遮蔽、ステムの固定性、骨溶解の有無を調査した結果、最終JOAスコアは平均90点まで改善し、大腿部痛を訴える症例はなった。X線学的に固定性は全例bone ingrown/stableであり、骨溶解は40関節に、重度の応力遮蔽は26関節にみられたが、ステム周囲骨折は1例、ステムの再置換は1例のみであった。また、応力遮蔽発生要因に関する重回帰分析では、身長に負の相関、ステムサイズに正の相関が認められた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014