人工関節置換術-最新の知見
関節の評価法と診断 使用機種の選択 奈良県立医科大学式カスタムメイドステムの長期成績
川手 健次
1
,
宗本 充
,
上羽 智之
,
田中 康仁
1奈良県立医科大学 人工関節・骨軟骨再生医学講座
キーワード:
関節疾患
,
機器のデザイン
,
股関節
,
医科大学
,
X線CT
,
治療成績
,
人工股関節
,
股関節置換術
Keyword:
Equipment Design
,
Hip Joint
,
Hip Prosthesis
,
Joint Diseases
,
Schools, Medical
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
pp.36-39
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270792
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
奈良県立医科大学式カスタムメイドステムを用いて人工股関節全置換術(THA)を行い、術後10年以上経過観察し得た74例81関節の長期成績を報告した。手術時年齢は平均59歳、術後経過期間は平均13年であり、日本整形外科学会股関節機能判定基準(JOAスコア)、Engh分類の固定性分類、応力遮蔽、その他を調査した結果、JOAスコアは術前平均45点から術後平均86点に改善した。術後の大腿部痛は3関節、脱臼は3関節にみられ、術中骨折は3関節、ステム周囲骨折は1例に発生した。固定性分類は全例bone-ingrown fixationであったが、14関節に重度の応力遮蔽を認めたことから、ステムの表面性状を変更した。本カスタムメイドステムの長期成績は極めて良好であり、通常のセメントレスでは良好な適合が得られにくい形状を呈する症例が良い適応であると思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014