腰椎疾患up-to-date
腰椎疾患に対する診断・評価の進歩 疼痛の評価と病態の検討 腰部脊柱管狭窄症に対する椎弓切除術の腰痛評価と危険因子
井上 泰一
1
,
星地 亜都司
,
木村 敦
,
渡邉 英明
,
星野 雄一
1自治医科大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
危険因子
,
脊柱管狭窄
,
X線CT
,
椎弓切除術
,
腰椎
,
腰痛
,
ロジスティックモデル
,
失血-外科
,
手術時間
Keyword:
Lumbar Vertebrae
,
Laminectomy
,
Risk Factors
,
Radiography
,
Spinal Stenosis
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Logistic Models
,
Blood Loss, Surgical
,
Low Back Pain
,
Operative Time
pp.67-70
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013222842
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腰部脊柱管狭窄症に対する椎弓切除術の腰痛評価と危険因子について検討した。間欠跛行を伴う不安定性のない腰部脊柱管狭窄症に対して椎弓切除術を行った45例を対象とした。追跡率は93.3%であった。腰痛のNRSは術前中央値8点から術後6ヵ月では3点まで有意に改善した。下肢痛のNRSは術前中央値8点から3点まで有意に改善した。RDQは術前中央値13点から術後6ヵ月で8点まで有意に改善した。これらの結果より、不安定性のない腰部脊柱管狭窄症に対し椎弓切除術を行うことによって、術後6ヵ月の時点で腰痛・下肢痛ともに改善した。術後のNRSが5点以上を術後腰痛改善のわるい群として分けると、腰痛軽症群28例、腰痛重症群14例で、低身長、低体重、女性、変性側彎は腰痛重症群に有意に多かった。さらに各危険因子を共変量とし、ロジスティック解析を行い、身長のみが危険因子であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013