難治性骨折に対する治療
難治性骨折の治療(各論) 下肢骨折 人工股関節周囲骨折の治療経験
松浦 正典
1
,
黒田 貴顯
,
糸数 万紀
,
香月 憲一
,
大橋 弘嗣
1大阪市総合医療セ 整形外科
キーワード:
関節リウマチ
,
骨移植
,
再手術
,
術後合併症
,
大腿骨頸部骨折
,
大腿骨頭壊死
,
変形性股関節症
,
骨折治癒
,
治療成績
,
股関節置換術
,
骨折-補綴物周囲
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
Femoral Neck Fractures
,
Femur Head Necrosis
,
Postoperative Complications
,
Reoperation
,
Osteoarthritis, Hip
,
Bone Transplantation
,
Treatment Outcome
,
Fracture Healing
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Periprosthetic Fractures
pp.206-211
発行日 2012年4月15日
Published Date 2012/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2012339602
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人工股関節全置換術(THA)、人工骨頭置換術(BHA)後のステム周囲骨折15例(男3例、女12例、平均年齢76歳)を対象に、治療法、治療成績について検討した。THA後が10例、BHA後が5例で、骨折型はtype Aが1例、type B-1が2例、type B-2が7例、type Cが5例で、type Aは保存的治療、その他の14例に手術的治療を施行した。type B-1の2例とtype Cの5例は観血的骨整復固定術を施行し、type B-2の7例のうち近位型にはセメント使用再THA・BHAを施行した。遠位型には骨移植を併用したセメントロングステムを用いた再THAを施行し、12例に術後低出力超音波パルスを使用した。その結果、type A、type B、type B-2の6例、type Cの4例の13例で骨癒合を獲得したが、type B-2の1例は再置換術を施行したもののステムのsinkingを認め、骨癒合を獲得できなかった。骨癒合の時期は、type A、typeB-1は術後3ヵ月までに獲得できたが、type B-2は4~8ヵ月を要した。
©Nankodo Co., Ltd., 2012