腰椎疾患up-to-date
骨粗鬆症性椎体骨折に対する診断・治療の進歩 治療 骨粗鬆症性椎体骨折に対する局所麻酔下鏡視下でのリン酸カルシウムセメントを用いた経皮的椎体形成術
加藤 剛
1
,
大川 淳
1東京医科歯科大学 大学院整形外科
キーワード:
Calcium Phosphates
,
X線診断
,
局所麻酔
,
脊椎骨折
,
X線CT
,
内視鏡法
,
椎体形成術
,
骨折-骨粗鬆症性
,
手術時間
Keyword:
Anesthesia, Conduction
,
Calcium Phosphates
,
Endoscopy
,
Radiography
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Spinal Fractures
,
Vertebroplasty
,
Osteoporotic Fractures
,
Operative Time
pp.153-159
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013222859
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骨粗鬆症性椎体骨折に対する局所麻酔下鏡視下でのリン酸力ルシウムセメントを用いた経皮的椎体形成術について検討した。術前の椎体ブロック効果のあった16例を対象とした。術中合併症は生じなかった。手術時間は当初2時間近くかかっていたものの、ラーニングカーブとともに短縮し、終盤5例の平均は55分と1時間を切ることができた。1年以上経過観察できたものは12例で、転医・不明2例、隣接椎体骨折または偽関節での後彎変形に伴う再手術が2例にあった。骨癒合が得られないものが4例、続発椎体骨折を6例に認めた。腰背部痛評価では、VASにて術後2週時で疼痛が有意に改善し、1年、最終時点のいずれも有意差をもって改善した。椎体圧潰率、局所後彎角は1年時点で、術直後2週時点でみられた改善を維持できていなかったが、その後は最終観察時点まで変化なく維持できた。再手術例を除けば、隣接椎体骨折例も一時的な疼痛再燃のみで改善した。
©Nankodo Co., Ltd., 2013