経験と考察
大腿骨骨幹部骨折髄内釘術後に対する低出力超音波パルスの治療効果 前向き無作為化比較試験
内山 善康
1
,
小林 由香
,
海老原 吾郎
,
浜橋 恒介
,
持田 讓治
1東海大学 整形外科
キーワード:
髄内固定法
,
骨ネイル
,
大腿骨骨折
,
超音波療法
,
治療成績
,
ランダム化比較試験
Keyword:
Bone Nails
,
Femoral Fractures
,
Fracture Fixation, Intramedullary
,
Ultrasonic Therapy
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Treatment Outcome
pp.621-625
発行日 2014年7月1日
Published Date 2014/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014367651
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大腿骨骨幹部骨折に対し髄内釘術を施行した36例を対象とし、術後に低出力超音波パルス(LIPUS)を使用した18例、使用しなかった18例に無作為に割り付け比較・検討した。術後単純X線正面・側面像を術後2週間毎に骨癒合(内膜性癒合)が得られるまで撮影し、仮骨形成期間、骨癒合期間、最終経過観察時の硬性仮骨形成面積、更に術後合併症について検討した。その結果、第4仮骨形成時期に両群間で有意差がみられ、LIPUS使用により23%の仮骨形成期間の短縮が得られた。骨癒合期間にも両群間で有意差がみられ、LIPUS使用により28%の短縮が得られた。最終経過観察時の硬性仮骨形成面積に両群間で有意差はみられず、また両群ともに偽関節・感染例はなく、LIPUSなし群の1例に遷延骨癒合がみられたが両群間に差はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2014