発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009099210
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30例以上の最小侵襲人工膝関節全置換術(MIS-TKA)の経験を有する術者2名が施行したMIS-TKA106膝(男16膝、女90膝、平均年齢72.7歳)の術後成績とコンポーネント設置角度を評価し、手術精度と安全性を検討した。関節可動域(ROM)は平均で伸展-2.4°、屈曲118.3°、大腿脛骨角(FTA)173.2°、コンポーネント設置角α96.6°、β90.2°、γ0.8°、δ83.7°、下肢機能軸外反0.3°と良好な成績であり、Knee Societyスコアは術前30.5点から術後93.6点に有意に改善した。コンポーネントのいずれかの設置不良および術後下肢機能軸不良はそれぞれ28.3%、11.3%に認め、コンポーネント設置不良は側面像で多くみられた。高度ROM制限例では臨床成績やアライメントに差を認めなかったが、高度内反変形例の大腿骨側面像での設置不良が増加した。本手技は経験を積めば安全に行うことが可能である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009