肩関節・肩甲帯部疾患 病態・診断・治療の現状
診断 各種疾患の診断手技のコツ 腱板部分断裂の臨床症状とその特徴 断裂形態別比較と保存的治療
田崎 篤
1
,
立花 直寛
,
野崎 太希
,
小俣 富美雄
,
黒田 栄史
,
星川 吉光
1聖路加国際病院 整形外科
キーワード:
肩関節
,
滑液包
,
関節可動域
,
臨床試験
,
回旋筋腱板
,
肩腱板損傷
Keyword:
Rotator Cuff Injuries
,
Bursa, Synovial
,
Clinical Trials as Topic
,
Shoulder Joint
,
Range of Motion, Articular
,
Rotator Cuff
pp.33-36
発行日 2010年10月25日
Published Date 2010/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011070012
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
当院で2008年6月~2009年11月に腱板部分断裂と診断した症例のうち3ヵ月以上経過観察しえた70例を断裂形態別に関節側断裂群(43例)と滑液包側断裂群(27例)に分け、臨床症状や保存的治療の効果について調査・分析した。そして、その結果をもとに各断裂形態例の治療方針について検討し、以下の結論を得た。1)関節側断裂例の疼痛や関節拘縮は保存的治療で改善が期待できるため、積極的な手術適応は断裂深達度の高いスポーツ選手などに限定してよい。2)滑液包側断裂例の症状に対する保存的治療の効果は緩徐であることが予想されるため、疼痛・ひっかかり感が強く断裂深達度の高い症例においては積極的に手術的治療を検討すべきである。
©Nankodo Co., Ltd., 2010