肩関節・肩甲帯部疾患 病態・診断・治療の現状 治療 保存的治療と手術的治療の現状
変性疾患 腱板損傷 腱板断裂に対するmini-open repairの臨床成績と画像評価
石垣 範雄
1
,
畑 幸彦
1信州大学医学部附属病院 リハビリテーション部
キーワード:
画像診断
,
肩関節
,
MRI
,
超音波診断
,
回旋筋腱板
,
治療成績
,
肩腱板損傷
Keyword:
Rotator Cuff Injuries
,
Diagnostic Imaging
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Shoulder Joint
,
Ultrasonography
,
Treatment Outcome
,
Rotator Cuff
pp.176-180
発行日 2010年10月25日
Published Date 2010/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011097713
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著者らは腱板断裂に対し、従来の手術方法を低侵襲化したmini-open deltoid splittiing approachによる修復手術(mini-open repair)を1997年から行っている。本術式は、従来のMcLaughlin法に準じて修復でき、さらに通常の開創直視下手術に比べて三角筋への侵襲が少なく、回復も早いという利点をもっている。本術式についての報告は以前にも行ったが、導入後10年以上を経過する間に手術の簡便化と更なる低侵襲化を図るために幾つかの改良を加えたので、今回、改良点について紹介するとともに、術後2年以上経過観察しえた270例の治療成績を報告した。270例の内訳は男性155例、女性115例、手術時年齢31~76歳、断裂サイズはsmall tearが56例、moderate-sized tearが169例、large tearが45例であった。治療成績は術後2年時のJOAスコアが平均95.7点と良好であり、術後2年時の超音波所見は術前に比べて98.5%の症例で改善が認められ、MRI所見は86.1%で改善が認められた。
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