肩関節・肩甲帯部疾患 病態・診断・治療の現状
診断 各種疾患の診断手技のコツ 腱板断裂の臨床的診断
三笠 元彦
1
1松戸整形外科病院
キーワード:
感度と特異度
,
回旋筋腱板
,
検査予測値
,
肩腱板損傷
Keyword:
Rotator Cuff Injuries
,
Predictive Value of Tests
,
Sensitivity and Specificity
,
Rotator Cuff
pp.28-32
発行日 2010年10月25日
Published Date 2010/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011070011
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著者等は1984年から五十肩周辺疾患に特徴的と思われる臨床症状や検査所見(以下「徴候」)20項目をチャート化して記録し、現在までに3847肩のデータを蓄積している。今回、その中から、肩関節痛と運動障害を訴えた40歳以上の症例3591肩のデータを抽出し、腱板断裂群(808肩)と非腱板断裂群に分けて各徴候の該当状況を比較解析することにより、腱板断裂診断における各徴候の診断感度・特異度・陽性的中度・確度を算出した。その結果、陽性的中度・確度とも上位5項目を占めた徴候として[subacromial effusion sign][肩峰骨頭間距離6mm以下][crepitus][外傷の既往][棘下筋萎縮]があり、これらは臨床診断の有用な指標になりうると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010