肩関節・肩甲帯部疾患 病態・診断・治療の現状
診断 各種疾患の診断手技のコツ 肩甲上神経麻痺に対する感覚検査
池上 博泰
1
,
小川 清久
,
中道 憲明
,
松村 昇
,
塩野 将平
1慶応義塾大学 整形外科
キーワード:
活動電位
,
感覚閾値
,
腕神経叢障害
,
知覚検査
Keyword:
Action Potentials
,
Sensory Thresholds
,
Brachial Plexus Neuropathies
pp.37-40
発行日 2010年10月25日
Published Date 2010/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011070013
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当科で2003~2007年に治療を行った肩甲上神経麻痺例のうち、詳細な感覚検査を2回以上施行しえた15例について、感覚機能異常の内容と治療に伴う感覚機能の変化を中心に検討した。その結果、感覚機能異常の内容は、温冷・痛覚検査で腋窩部後方から肩甲骨外側縁の上方部に異常を認めたものが14例(93%)、触覚検査で同部に異常を認めたものが11例(73%)であった。治療後に感覚機能が改善したものが11例あり、このうち7例(64%)では、棘下筋萎縮の改善やMRI所見の改善に先行して感覚機能の改善が認められた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010