発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007308715
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対象は多関節感染(PASA)群6例(男性1例、女性5例)と単関節感染(MASA)群19例(男性2例、女性17例)で、背景因子を後ろ向きに比較検討し、同時に各関節ごとの人工関節感染率も算出した。平均年齢はPASA群56.7歳、MASA群65.1歳でPASA群が有意に若く、また血液培養陽性率はPASA群83%、MASA群21%でPASA群が有意に高かった。感染部位はPASA群では肘関節4例5肘が、MASA群は膝関節11例がもっとも多かった。PASA群では人工挿入物のある5例は全例1つ以上の人工挿入物が抜去され死亡も1例認めたが、MASA群では人工挿入物のある16例中12例で人工挿入物を抜去されたが死亡例はなかった。PASA群では全例遅発感染で全感染手術例の24%を占めていた。感染のために手術を要した症例の割合は、足関節7.5%、肘関節4.2%、股関節2.6%、膝関節2.2%の順であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007