発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007153038
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症例1(40歳女)。変形性股関節症に対し人工股関節全置換術(THA)を施行後、表皮ブドウ球菌による感染を併発したため、人工関節抜去と病巣掻爬後スペーサー挿入術を行い、4ヵ月後THAによる二期的再置換術を施行した。症例2(72歳女)。関節リウマチのためTHAを施行しその後ステムの再置換術を施行したが、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌による感染を併発したため人工関節抜去と病巣掻爬後スペーサー挿入術を行った。その後瘻孔を形成したため瘻孔造影検査を行い、病巣掻爬およびカップのポリエチレンライナー交換・転子部の骨切除を施行した。両症例とも術後3~4年経過して感染の再発は認めていない。ハイドロキシアパタイトブロックは非常に高価なものであるが、セメントスペーサーだけでは不十分である免疫不全症例や難治性感染症例に有効であると思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007