股関節疾患の治療 up-to-date
成人股関節変性疾患の治療 人工関節後の弛み、感染 巨大近位大腿骨骨欠損に対するsegmental allograft compositeを用いた再建法
福島 健介
1
,
内山 勝文
,
高平 尚伸
,
占部 憲
,
糸満 盛憲
1北里大学 整形外科
キーワード:
同種移植
,
股関節
,
再手術
,
大腿骨
,
人工器官機能不全
,
補綴関連感染症
,
股関節置換術
,
骨欠損
Keyword:
Femur
,
Hip Joint
,
Prosthesis Failure
,
Reoperation
,
Transplantation, Homologous
,
Prosthesis-Related Infections
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
pp.126-129
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010197583
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巨大近位大腿骨骨欠損に対するsegmental allograft compositeを用いた再建法について報告した。本再建法の適応は近位大腿骨が全周性に欠損しているGustilo分類type IVであり、術前に3-D CT画像から三次元実物大立体モデルを作成して移植同種骨を採形し、骨バンクから得たsegmental allograftを用い、セメントレスステムに移植同種骨をセメント固定してsegmental allograft compositeを作成し、母床骨と接続してインターロッキングスクリューで固定、周囲に残存する菲薄化した母床骨もケーブルで修復した。1)平均観察期間57.8ヵ月での8例8関節では合併症として感染再燃2例、大転子部の表層感染、異所性骨化、術後脱臼を各1例で認められた。2)同compositeの抜去をエンドポイントとした生存率は75%で、JOAスコアは術前平均29.5点→最終時60.0点に改善していた。3)画像評価では全例で移植骨の母床接合部での骨癒合が認められたが、大転子部の骨癒合は得られなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010