発行日 2007年6月1日
Published Date 2007/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007226687
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上腕骨骨幹部遠位1/3骨折16例(男性12例、女性4例、受傷時平均年齢33.5歳)を対象としてOrthofix社製のSmall Modelを使用した創外固定法の治療成績を報告した。骨折型はAO分類でA1が3例、A2が4例、A3が2例、B1が5例、B2が2例であり、平均経過観察期間は9.2ヵ月であった。創外固定器のみで骨癒合を獲得したのは14例(87.5%)であり、一期的骨癒合期間は平均17.5週であった。遷延治癒またや偽関節は、大きな第3骨折があった1例と整復状態不良な1例の計2例で認め、追加治療として前者は初回手術後32週で超音波骨折治療を、後者は40週で骨移植+創外固定術を施行した。合併症として4例にピン刺入部よりの滲出液を認めたが抗菌薬投与によりコントロール可能であり、また1例に橈骨神経不全麻痺を認めたが術後6ヵ月で完全に回復した。本骨折に対する創外固定方は有利な治療法の1つである。
©Nankodo Co., Ltd., 2007