創外固定の原理と応用 基礎から新しい臨床展開まで
骨髄炎に対する適応と成績 骨髄炎に対するIlizarov創外固定法による治療経験
及川 久之
1
,
龍 順之助
1川口市立医療センター 整形外科
キーワード:
Staphylococcus aureus
,
骨髄炎
,
骨長延長法
,
デブリードマン
,
ブドウ球菌感染症
,
メチシリン耐性
,
Ilizarov法
,
骨癒合(骨折治癒以外)
Keyword:
Bone Lengthening
,
Debridement
,
Osteomyelitis
,
Staphylococcal Infections
,
Staphylococcus aureus
,
Methicillin Resistance
,
Ilizarov Technique
pp.143-147
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2009181718
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骨髄炎に対しIlizarov創外固定器による治療を行った12例(男10例・女2例・平均43.2歳)の成績を報告した。受傷部位は大腿骨3例、脛骨9例で、受傷時Gustilo分類はtype Iが4例、IIが3例、IIIAが2例、IIIBが2例であった。Type I~IIの症例に対しては十分な洗浄・デブリドマン後に脚長を保ち創外固定を行った。Type II~IIIでは感染組織や腐骨を十分切除し、骨欠損部は死腔をなくすため切除部の短縮を行い、感染鎮静化後に骨切り・延長を行った。経過観察期間6ヵ月~11年で、全例骨癒合が得られた。骨延長を行った8例の延長量は20~60mmで、延長部の骨形成は良好であった。創外固定器抜去後に再骨折を3例認めたが、外固定による保存的治療で治癒した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009