創外固定の原理と応用 基礎から新しい臨床展開まで
骨髄炎に対する適応と成績 Bone transport法を用いた感染性偽関節の治療成績
岩永 淳一
1
,
小原 周
,
渡辺 兼正
,
相楽 光利
,
渥美 敬
1昭和大学藤が丘病院 整形外科
キーワード:
Staphylococcus aureus
,
Enterococcus faecalis
,
偽関節
,
ブドウ球菌感染症
,
メチシリン耐性
,
Ilizarov法
,
治療成績
,
仮骨延長法
,
Enterococcus Infection
,
骨移動術
Keyword:
Pseudarthrosis
,
Staphylococcal Infections
,
Staphylococcus aureus
,
Enterococcus faecalis
,
Treatment Outcome
,
Methicillin Resistance
,
Ilizarov Technique
,
Osteogenesis, Distraction
pp.148-151
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2009181719
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感染性偽関節に対しbone transport法を用いて治療した12例(男10例・女2例・平均34.3歳)の成績を報告した。内訳は下腿骨骨折後11例、大腿骨骨折後1例で、初期治療はプレート固定7例、髄内釘固定4例、創外固定器使用1例であった。手術はまず感染病巣を切除・洗浄し、感染の鎮静化が得られた時点で皮質骨骨切り・骨移動を行い、移動終了後に骨移植を施行した。初回治療で12例中10例に感染の鎮静化が得られ、途中感染再発を来たした症例には抗生物質追加投与や追加手術を行い最終的に鎮静化が得られた。治療期間は182~1313日で、骨移動量は35~80mm、heeling indexは31~375.1日/cmであった。Paleyの評価基準でのbone resultはexcellent 7例、good 4例、fair 1例、functional resultは順に3例、8例、1例であった。合併症は隣接関節拘縮7例、ピン刺入部の感染4例、延長仮骨変形3例、皮膚の引きつれ2例、中足骨疲労骨折2例、再骨折1例を認めた。
©Nankodo Co., Ltd., 2009