発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004248913
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7年間に腫瘍用人工関節置換術を行い,人工関節深部感染をきたした8例を対象とし,腫瘍用人工関節深部感染と術後表在性創部感染との関連を明らかにし,治療戦略上の問題点を検討した.その結果,先行表在感染対策として,一期的筋皮弁作成などの十分な軟部組織被覆,早期の十分なデブリドマン,バイオフィルム対策としてのホスホマイシンを併用した十分な抗菌薬投与が考えられた.深部感染に進展してしまえば,人工関節抜去と抗菌薬含有セメントスペーサーと十分なホスホマイシン併用抗菌薬投与の後に二期的再置換が選択される.しかし,若年者や軟部組織の不良な難治メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染例では,徹底した病巣切除と脚延長による骨欠損補填が最終的な救済法として適応となると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2004