変形性関節症 最近の知識
変形性関節症の臨床 変形性関節症の手術的治療 足関節固定術術式の比較 観血的および鏡視下固定術の比較
成川 功一
1
,
熊井 司
1奈良県立医科大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節鏡法
,
関節固定術
,
変形性関節症
,
足関節
,
失血-外科
,
治療成績
,
ランダム化比較試験
,
手術時間
Keyword:
Ankle Joint
,
Arthrodesis
,
Arthroscopy
,
Osteoarthritis
,
Radiography
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Blood Loss, Surgical
,
Treatment Outcome
,
Operative Time
pp.125-129
発行日 2008年4月10日
Published Date 2008/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2008207269
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保存的治療に抵抗する進行期および末期の変形性足関節症25例を対象に鏡視下足関節固定術を行い(鏡視下群)、その術後短期成績を観血的固定術を行った12例(観血的群)と比較検討した。その結果、鏡視下群ではVAS(visual analogue scale)は術後早期に著明に低下する傾向がみられ、観血群のVASに比べ低値を示した。鏡視下群の術後TP角(tibio-plantar angle)は90.2°、手術時間は平均138分、駆血時間は平均61.9分、骨癒合期間は平均9.3週、骨癒合率は95.2%で、観血的群よりも手術時間は有意に長かったが、駆血時間は有意に短く、骨癒合率も高い傾向にあった。鏡視下群のJOAスコア(日整会足部疾患治療成績判定規準)は術前平均62.0点から83.7点に改善し、観血的群と同等の結果であり、項目別では特に疼痛の改善が著明であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008