足関節・足部疾患の最新治療
疾患各論 足関節症 変形性足関節症 足関節固定術 両側の変形性足関節症に対する鏡視下足関節固定術の術後成績
前之原 悠司
1
,
田中 康仁
,
坪山 大輔
,
黒川 紘章
,
谷口 晃
,
田中 栄
1奈良県立医科大学 整形外科
キーワード:
関節鏡法
,
関節固定術
,
変形性関節症
,
性因子
,
足関節
,
治療成績
,
関節角度測定
Keyword:
Arthroscopy
,
Ankle Joint
,
Arthrodesis
,
Osteoarthritis
,
Sex Factors
,
Treatment Outcome
,
Arthrometry, Articular
pp.140-141
発行日 2016年4月10日
Published Date 2016/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2016297879
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両側の変形性足関節症に対して鏡視下足関節固定術を行った10例20関節(男性6例、女性4例、平均年齢72歳)の治療成績について検討した。平均経過観察期間62ヵ月の結果、1)JSSFスケールは術前平均39点が術後平均86点へ有意に改善していた。一方、術後最終経過観察時のSAFE-Qは「靴関連」の点数が他分野に比較して低い傾向にあった。2)骨癒合は18関節(90%)で得られていた。他の2関節は最終観察時に偽関節であったが、疼痛なく経過観察中である。3)女性と比べ男性の方が両足関節固定後、代償性に起こる中足~後足部でのROMが大きく、女性では両側平均23°、男性では両側平均10°であった。4)臨床成績は男女間でJSSFスケール、SAFE-Qのいずれも有意差を認めなかったが、SAFE-Qは女性が全体的に点数の低い傾向にあり、特に社会生活機能、靴関連でその差が顕著であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2016