高齢者骨折に対する私の治療法
骨粗鬆症に伴う脊椎圧迫骨折(偽関節も含む) 手術的治療 骨粗鬆性椎体骨折偽関節に対する経皮的椎体形成術 手術適応と術後長期成績
金沢 敏勝
1
,
藤本 吉範
,
奥田 晃章
,
田中 恒
,
力田 高徳
1広島県厚生農業協同組合連合会廣島総合病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
偽関節
,
骨粗鬆症
,
MRI
,
脊椎骨折
,
骨代用物
,
治療成績
,
椎体形成術
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Osteoporosis
,
Radiography
,
Pseudarthrosis
,
Treatment Outcome
,
Spinal Fractures
,
Bone Substitutes
,
Vertebroplasty
pp.84-89
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2008055148
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2003~2007年にX線動態撮影、再構成CT、ダイナミック造影MRI(DE-MRI)で椎体偽関節と診断し、経皮的椎体形成術(PVP)を施行した151症例210椎体を対象に、椎体偽関節の病態、PVPの適応、長期成績等を検討した。1)手術時平均年齢は77歳で、腰背部痛の出現からPVP施行までの期間は平均5ヵ月であった。2)最終調査時、再構成CTで53例中27例にPVP施行椎体と隣接椎体の間に骨架橋が認められた。3)骨癒合を認めた27例は、骨癒合を認めなかった26例よりも最終調査時の疼痛VASが有意に改善し、改善効果が長期的に維持された。4)術中椎体造影はポリメチルメタクリレート(PMMA)の椎体漏出予防に有用であった。53例中12例にPMMAと周囲骨間に空隙を認めたが、空隙がPMMA全周に及んだ例やPMMAの転位を認めた例はなかった。5)骨架橋に伴い、空隙が消失した症例も存在し、最終調査時に空隙を認めた例は、認めなかった例よりもVASの改善が劣っていた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007