運動器傷害における治療法の新しい試み
脊椎 骨粗鬆性椎体圧潰に対する椎体形成術 骨粗鬆性椎体偽関節に対する骨セメントを用いた経皮的椎体形成術
藤本 吉範
1
,
山田 清貴
,
高田 治彦
,
金沢 敏勝
,
平松 武
,
宇治郷 諭
,
高澤 篤之
1JA広島総合病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
偽関節
,
骨セメント
,
骨粗鬆症
,
MRI
,
X線CT
,
日常生活活動
,
ロジスティックモデル
,
治療成績
,
椎体形成術
,
視覚アナログ尺度
,
椎体圧潰
Keyword:
Activities of Daily Living
,
Bone Cements
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Osteoporosis
,
Radiography
,
Pseudarthrosis
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Logistic Models
,
Treatment Outcome
,
Vertebroplasty
,
Visual Analog Scale
pp.713-720
発行日 2011年7月20日
Published Date 2011/7/20
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011284605
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骨粗鬆性椎体偽関節に対する骨セメントを用いた椎体形成術の有用性と安全性について検討した。骨セメントを用いた経皮的椎体形成術を施行した骨粗鬆性椎体偽関節291例を対象とした。死亡15例、寝たきり16例、連絡不能5例を除く255例で手術成績を検討した。VASとODIは有意に改善した。疼痛が完全に消失した症例は、術後1ヵ月で73例、術後6ヵ月で75例、術後1年で46例で、術後疼痛が著明に改善した症例は、術後1ヵ月で115例、術後6ヵ月で81例、術後1年で101例であった。椎体周囲静脈系への漏出、肺梗塞を生じた症例はなかった。脊柱管内への漏出を3例、椎間板への漏出を45例、椎体前方・側方への漏出を12例に認めたが、骨セメントの椎体外漏出に関連する臨床症状を発症した症例は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011