整形外科office-based surgery-1人でできるテクニック
肩、肘、手関節 整復困難な関節外橈骨遠位端骨折に対するmodified condylar stabilizing法
山内 大輔
1
,
天谷 信二郎
,
南里 泰弘
,
林 博志
1福井県済生会病院 整形外科
キーワード:
内固定法
,
骨板
,
骨ワイヤー
,
橈骨骨折
Keyword:
Bone Plates
,
Bone Wires
,
Fracture Fixation, Internal
,
Radius Fractures
pp.79-83
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2007181331
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徒手整復が困難な関節外橈骨遠位端骨折10例10手関節を対象に、modified condylar stabilizing法でプレート固定を行い、受傷時、術直後と最終経過観察時(平均8ヵ月)のX線像から、radial tilt、volar tilt、radial shortening、radial shiftを測定した。治療成績は、疼痛、機能、可動域と握力をそれぞれ25点ずつ評価したMayo wristスコアを用いた。Radial tiltは術前12.1度が術後24.0度に、volar tiltは術前-26.7度が術後8.3度に改善した。Radial shorteningは0.3mm、radial shiftは0.3mmであった。骨癒合は全例で得られた。1例で術後に長母指伸筋腱断裂が生じ、腱移行を行った。Mayo wristスコアでは、excellent8例、good2例であった。このgoodの症例の減点項目は握力の低下であった。Modified condylar stabilizing法は、整復操作が容易で転位の矯正力も強いため、徒手整復が困難な関節外橈骨遠位端骨折にプレート固定を行うには有効な方法と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007