発行日 2006年4月10日
Published Date 2006/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2006184910
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理学的所見や電気生理学的検査により診断の確定している肘部管症候群19例に機能的肘屈曲試験を試み,検査肢位別の有用性について検討した.基本肢位は前腕回外位,肘関節最大屈曲位とし,まず肩関節内外転0°において手関節を背屈位(0°-D),中間位(0°-N),掌屈位(0°-P)で検査し,次に肩関節外転90°において手関節を背屈位(90°-D),中間位(90°-N),掌屈位(90°-P)で検査した.小指,環指の尺側に痺れやビリビリした痛みが出現した場合を陽性とし,陽性症状出現までの時間(最長300秒)を計測した.検査の結果,すべての肢位で陽性症状が認められた.陽性症状出現までの時間は,肩関節内外転0°群内ではD肢位が最も短く,次いでN肢位,P肢位の順であった.肩関節外転90°群内ではD肢位が最短,次いでP肢位,N肢位の順であった.肩関節内外転0°群と外転90°群との比較では,D・N・Pいずれの肢位も外転90°群のほうが短時間で陽性症状が出現した
©Nankodo Co., Ltd., 2006