発行日 2005年4月11日
Published Date 2005/4/11
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2005176237
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腰椎後側方固定術後の成犬に自家骨とハイドロキシアパタイト(HA)を混合したものを移植し,骨癒合過程や強度について,自家骨のみを移植したものと比較した.HA移植群では,術後早期にHA気孔内に骨組織の進入を認め,術後12週より線維性骨化,20週で明瞭な骨梁構造を認めた.病理組織所見は,線維化骨化主体による骨形成であった.自家骨移植群では,術後早期に線維組織を認めるもののあまり増生せず,術後8週より軟骨組織の増殖を認め,20週以降で軟骨内骨化主体の,明らかな骨梁構造を認めた.病理組織所見は,軟骨内骨化主体による骨形成であった.強度については,HA移植群,自家骨移植群とも増強傾向にあったが,2群間に有意差はなかった.椎体部分の平均圧縮強度112.6kgf/cm2は,HA移植群では32週程度,自家骨移植群では20週程度で得られた.また,術後12週の3点曲げ試験では,棘突起が破損するまで移植部分は破損しなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2005