発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006036238
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低気孔率多孔体ハイドロキシアパタイト(HAP)の強度試験を行い,人工椎体の可能性を検討した.HAP人工椎体は,力学的強度ではガラスセラミック(A-W GC)より劣ったが,後方インストゥルメント(PS)併用下ではA-W GCの成績に劣らなかった.HPA人工椎体を用いて20例に前方再建を行ったところ,全例で骨癒合が得られ,HAP人工椎体の破損や脱転例はなかった.沈み込みは5例にみられ,平均2.4mmであり,高位別では腰椎部で多くみられたため,頭側2椎体の固定やフックの併用などの考慮が必要と思われた.HPA人工椎体の臨床成績は良好であり,また,気孔内への骨侵入,必要であれば術中にその大きさを変えられる利点を持つことから,今後,脊柱前方再建時の人工椎体の1つになると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2005