発行日 2004年4月25日
Published Date 2004/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2004208709
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頸椎後縦靱帯骨化症(OPLL)患者84例(分節型46例,混合連続型38例)と骨代謝に影響する疾患を除いた70例(対照群)について,エストロゲン刺激による影響を比較検討した.その結果,混合連続型は分節型及び対照群に比べて血清中総エストロゲン濃度が有意に高かった.また,estrogen receptor binding assayにより,OPLL患者由来の培養脊柱靱帯細胞には対照群に比し有意に低濃度のestradiol下でも反応し得る,より親和性の高いレセプターの存在が確認された.更に,estradiol添加により,OPLL群では3H-TdRの取り込み増加,BGP産生,TGF-β1及びb-FGFの産生増加が認められた.脊柱靱帯局所でのアロマターゼ活性について検討したところ,OPLL患者では有意差はないが男性では靱帯組織中のアロマターゼ活性は高い傾向にあり,女性では低い傾向がみられた.また,脊柱靱帯組織中のアロマターゼ活性と血清中性ホルモン濃度との関連では,男性OPLL患者においてestronとの間に正の相関を認め,testosteroneとの間には負の相関を認めた
©Nankodo Co., Ltd., 2004