発行日 2003年4月25日
Published Date 2003/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2003250304
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骨盤腫瘍5例(男2例,女3例,平均32.3歳).骨巨細胞腫2例,脊索腫,Ewing肉腫,神経鞘腫各1例で,有茎血管柄付き腸骨移植のみで再建が2例,パスツール法併用が1例,遊離血管柄付き腸骨移植にパスツール法併用が1例,有茎と遊離血管柄付き腸骨移植の併用が1例であった.骨癒合は4~7ヵ月で得られ,再建法による差はなかった.獲得切除縁は広範囲切除縁3例,辺縁切除縁1例,病巣内切除縁1例で,局所再発はなかったが,Ewing肉腫例は術後3年6ヵ月で肺転移により死亡した.健側比患肢機能は,脊索腫例以外は比較的良好で,Ennekingの評価で80~100%であった.合併症は3例で,脊椎後方器械固定術併用のうち1例でスクリュー突出部に皮膚壊死が起こり,術後8週で有茎皮弁を加えた.脊索腫例では摘出した仙骨神経の障害に加えて座骨神経麻痺が生じ,術後4年で歩行時に装具を使用している
©Nankodo Co., Ltd., 2003