発行日 2003年4月25日
Published Date 2003/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2003250316
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家兎の脛骨に創外固定器を装着し,2.5cmの移動骨片と1.5cmの骨欠損部を作製すると共に,移動骨片を体外で液体窒素処理して体内に戻し,2週間の待機後に1mm/日の延長を15日間行った.その結果,延長終了時には近位正常骨からのみ仮骨が出現し,あたかも仮骨が移動骨片へ向かって伸びていく像が観察され,骨成熟は非処理対照群に比べて遅延していた.延長終了後8週にはリモデリングも行われ,延長仮骨の髄腔形成とdocking site(DS)の骨癒合も得られた.延長終了後4週の組織像において,対照群では延長仮骨部は既にモデリングされ髄腔を形成しており,DSは遠位正常骨,移動骨片,周囲の仮骨の間で骨癒合を生じていた.処理群では延長部の骨化前線は延長部中間まで達し,延長遠位部では骨成熟は遅延し大部分が線維性組織で満たされていた.DSの遠位正常骨と移動骨片の間には骨癒合が起こりつつあった
©Nankodo Co., Ltd., 2003