発行日 2002年4月25日
Published Date 2002/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2002203724
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大腿骨頸部外側骨折に対する下肢牽引手術台を使用しないcompression hip screw(CHS)法について報告した.対象は,本法施行の185例(男性33例,女性152例・平均年齢80.0歳)であった.患者の年齢と手術時間,麻酔時間,出血量とにそれぞれ弱い負の相関を認めたが有意差はなかった.手術方法は,麻酔導入後に患側上の側臥位で股関節の正面像が透視できるように,イメージを設置し,下肢を内・外旋しながら牽引し,整復位を得て股関節屈曲外旋位で側面像が透視できることを確認した.外側皮切で大腿骨を露出し,助手に整復位を保持させ,ガイドピンをX線正面像で骨頭中心を通るように刺入し,股関節を屈曲外旋させ側面像でも骨頭中心にガイドピンが刺入されたことを確認して,寛骨臼底まで刺入固定した.その後にリーミングを行いラグスクリューを挿入しプレートを固定した.本手術法は,大腿骨頸部外側骨折に対するCHS法において,手術時間,麻酔時間の短縮や術中出血量の減少に有用と考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2002