発行日 2002年4月25日
Published Date 2002/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2002196310
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大腿骨転子部骨折に対するintramedullary hip screw(IMHS)法の工夫について報告した.対象は,本法施行の120例(男性45例,女性75例・平均年齢80歳)であった.術後2週時の移動能力は51例(42.5%)が杖歩行可能で,28例(23.3%)が歩行器歩行可能であった.また,受傷前独歩可能であった64例中61例(95.3%),杖歩行可能であった31例中25例(80.6%)は受傷前の歩行能力を回復していた.手術の工夫では,頸体角と随腔の大きさに拘わらず,130°,径10mm,長さ210mmのIMHSを用い,仰臥位,内転内旋位で牽引手術台に固定し,大腿骨大転子頂上から中枢へ3cm皮切し,オウルでガイドワイヤーの刺入孔を開け,ガイドワイヤーを刺入して小転子直上までリーミングした.ネイルを刺入して牽引状態を確認し頸体角を130°とし,ラグスクリューのガイドワイヤーを骨頭内に刺入し,イメージにて至適部位に置き,ラグスクリューを刺入した.IMHS法は,全ての型の大腿骨転子部骨折に適応があり,他の固定法に比べ多くの利点があると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2002