発行日 2002年4月25日
Published Date 2002/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2002196306
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大腿骨転子部骨折に対するcompression hip screw(CHS)法の工夫について報告した.対象は,本法施行の143例(男性18例,女性125例・平均年齢83.2歳)であった.術中出血量と手術時間,透視時間は観血的整復群に比し有意に短縮できた.骨頭内ラグスクリューは110例(44.7%)が至適位置に挿入されていた.手術手技は,牽引手術台不使用で,患側腰部から骨盤背側に枕を入れ約30°の半側臥位とし.Braun架台に患側肢をのせ直達牽引下に行い,135°の角度をつけたK-wireで,透視画像で曲がり部位をガイドピン刺入部に重ね大腿軸に垂線を引いた.次に透視画像で頸部中央にK-wireを置き,これに沿って直線を引き,側面の線上に皮切を加え大腿骨を展開し,2本の線の直交部位から135°アングルガイドを用いガイドピンを刺入し,ラグスクリューを骨頭軟骨下10mm以内に挿入した.CHS法による手術時間短縮,X線被曝量を最小にするための体位の工夫と術前作図は簡便で有用と考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2002