高血圧症 臨床の要点-JSH2014を踏まえたエキスパートからの提言 危険因子と臓器障害を何でどこまで評価するか
心臓
岡崎 修
1
1国立国際医療研究センター 循環器内科
キーワード:
Calcium Channel Blockers
,
Adrenergic Beta-Antagonists
,
冠動脈疾患
,
狭心症
,
高血圧
,
心筋梗塞
,
心臓疾患
,
心拡大
,
心電図
,
心不全
,
連続血圧モニタリング
Keyword:
Adrenergic beta-Antagonists
,
Angina Pectoris
,
Calcium Channel Blockers
,
Coronary Disease
,
Electrocardiography
,
Heart Diseases
,
Cardiomegaly
,
Heart Failure
,
Hypertension
,
Myocardial Infarction
,
Blood Pressure Monitoring, Ambulatory
pp.405-410
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015034351
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心疾患を合併する高血圧の降圧目標は,冠動脈疾患患者では,診察室血圧は140/90mmHg未満,家庭血圧では135/85mmHg未満として,血圧を下げることで心血管病のリスクを軽減する目的で,夜間は120/80mmHgを超えないように24時間にわたる厳格な降圧治療が望まれる.器質的冠動脈狭窄のある狭心症には,冠拡張薬に加えてβ遮断薬や長時間作用型Ca拮抗薬が推奨されている.冠攣縮性狭心症も新しいガイドライン2013が発表されているが,長時間作用型Ca拮抗薬を用いる.また,降圧が不十分であれば,ACE阻害薬やARBの追加を考える.心筋梗塞後の降圧薬としては,ACE阻害薬とβ遮断薬を選択し,降圧が不十分であれば,長時間作用型Ca拮抗薬,利用薬を追加する.また,低心機能症例には,アルドステロン拮抗薬の追加が推奨されている.心不全症例については,収縮不全ではRA阻害薬+β遮断薬+利尿薬を併用し,重症例ではアルドステロン拮抗薬を追加する.降圧が不十分の場合は,長時間作用型Ca拮抗薬を追加する.拡張不全症例には,持続的かつ十分な降圧が必要となる.心肥大を伴う高血圧の場合には,持続的かつ十分な降圧が必要となり,RA系阻害薬と長時間作用型Ca拮抗薬が選択される.
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