CRAS 心・腎・貧血の悪循環
高血圧管理とCRAS
小川 洋司
1
1東京女子医科大学 循環器内科
キーワード:
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Calcium Channel Blockers
,
Erythropoietin
,
Adrenergic Beta-Antagonists
,
冠動脈疾患
,
高血圧
,
心拡大
,
心不全
,
貧血
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
,
慢性腎臓病
,
CRA症候群
Keyword:
Adrenergic beta-Antagonists
,
Anemia
,
Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors
,
Calcium Channel Blockers
,
Coronary Disease
,
Erythropoietin
,
Cardiomegaly
,
Heart Failure
,
Hypertension
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Angiotensin II Type 1 Receptor Blockers
pp.53-59
発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009247942
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ヒトが進化する過程において、Naを貯留し血圧を維持することは不可欠な機能であった。生活環境の変化に伴って、この獲得された機能がさまざまな生活習慣病を発症する原因となった。高血圧は現代の生活習慣病発症の原因となる病態の一つであるばかりではなく、心不全・慢性腎臓病(CKD)・腎不全などの生命予後・生活の質(QOL)に関わる病態の原因である。心血管病の発症を予防するばかりではなく、QOLを良好に維持するためにも高血圧を早期から治療することが重要である。高血圧の合併症を減らすことを目的に治療を行うには、高血圧発症のメカニズムを理解することが重要である。とくにCKD予防の観点から、レニン-アンジオテンシン系(RAS)阻害薬やCa拮抗薬を中心とした降圧療法が推奨される。
©Nankodo Co., Ltd., 2009