消化器領域における診断内視鏡-モダリティの進歩とその活用法 前処置,麻酔法の進歩と活用法
抗血栓薬を含めた内服薬の取り扱い
小野 敏嗣
1
,
藤城 光弘
,
小池 和彦
1東京大学医学部附属病院 検診部
キーワード:
Steroids
,
血糖降下剤
,
降圧剤
,
抗腫瘍剤
,
抗血栓剤
,
投薬計画
,
経口投与
,
消化器系内視鏡法
,
免疫抑制剤
,
診療ガイドライン
,
リスク評価
,
休薬
Keyword:
Administration, Oral
,
Antihypertensive Agents
,
Antineoplastic Agents
,
Drug Administration Schedule
,
Fibrinolytic Agents
,
Hypoglycemic Agents
,
Immunosuppressive Agents
,
Steroids
,
Endoscopy, Digestive System
,
Practice Guidelines as Topic
,
Risk Assessment
pp.417-420
発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013167585
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消化管内視鏡検査の前に併存疾患の有無や内服薬の詳細を聴取しておくことは必須である.糖尿病治療薬は検査前絶食時の血糖値を過度に下げてしまうおそれがあるため,少なくとも絶食期間中は内服を中止する.降圧薬内服者は消化管内視鏡検査により一時的にさらに血圧が上昇する可能性があるため,基本的に内服を継続する.ステロイドや免疫抑制薬,抗がん剤等,慎重な対応が必要な場合は,必ず主治医と相談のうえで対応を決定する.抗血栓薬については出血と血栓塞栓症のそれぞれのリスクを評価して対応を決定する必要がある.すべての抗血栓薬は,内服を継続したままで消化管内視鏡検査を施行できるが,慎重に適応を検討する必要がある.
©Nankodo Co., Ltd., 2013