急性腎障害(AKI)-概念の確認から、さらなる予後改善を目指して
《AKIと全身臓器》集中治療・救急領域におけるAKI
貞広 智仁
1
1東京女子医科大学附属八千代医療センター 救急科・集中治療部
キーワード:
病院救急医療サービス
,
集中治療
,
急性腎障害
,
多臓器不全
,
発生率
,
敗血症
Keyword:
Emergency Service, Hospital
,
Multiple Organ Failure
,
Incidence
,
Sepsis
,
Acute Kidney Injury
pp.444-447
発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012335886
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
●集中治療・救急領域におけるAKIは、単に腎臓のみの障害にとどまらず、多臓器障害の一分症として発症することが多い。●腎臓内科医と集中治療医の連携強化を強調した、critical care nephrologyという学問領域が新たに提唱されている。●ICUにおけるAKIは、敗血症(sepsis)がその原因となっている敗血症性AKI(septic AKI)の割合が高い。●ICUにおいてはAKIを合併することで、非合併例に比し有意に予後が悪化することが報告されている。●治療は腎臓内科医と集中治療医が連携し、多臓器障害の病態生理に立脚して行われるべきである。
©Nankodo Co., Ltd., 2012