急性腎障害(AKI)-概念の確認から、さらなる予後改善を目指して
AKIの疫学
富田 亮
1
1藤田保健衛生大学 腎内科
キーワード:
ICU
,
急性腎障害
,
発生率
,
予後
,
自己負担
Keyword:
Financing, Personal
,
Intensive Care Units
,
Prognosis
,
Incidence
,
Acute Kidney Injury
pp.345-349
発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012335866
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●一般社会で発生する急性腎障害(AKI)は高齢化に伴い増加しており、感染症、災害に伴うことが多い。●院内発症AKIは一般社会で発生するAKIに比べ5~10倍多く、高齢者に対する積極的な薬物、手術治療の介入が行われることが原因であることが多い。●ICU管理下AKIではRIFLE分類の病期が進行するに従って病院死亡率も増加する。●AKIの短期予後は改善傾向であるが、死亡や末期腎不全の長期予後としてAKIは独立した危険因子である。●AKIの治療費は合併症がなくても高額で、重症例や腎機能が残った患者ではさらにその傾向が強くなる。
©Nankodo Co., Ltd., 2012