わが国におけるAKI診療の現状と課題
AKI後の長期管理
伊藤 純
1
,
西 慎一
1神戸大学 大学院医学研究科腎臓内科腎・血液浄化センター
キーワード:
患者管理
,
危険因子
,
子かん前症
,
急性腎障害
,
多臓器不全
,
診療ガイドライン
,
慢性腎臓病
Keyword:
Patient Care
,
Multiple Organ Failure
,
Risk Factors
,
Pre-Eclampsia
,
Practice Guidelines as Topic
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Acute Kidney Injury
pp.1611-1614
発行日 2013年10月10日
Published Date 2013/10/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014062647
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近年ではAKI(acute kidney injury)の頻度は年々増加している.AKI症例の予後はその原因により大きく異なり,集中治療室症例において多臓器不全の一症候として出現する場合の致死率は約50%という報告もあり,非常に不良である.一方,腎前性もしくは腎後性AKIや,薬剤によるAKIなどではその原因を除去することにより腎機能は回復することが多く,腎予後,生命予後とも比較的良好と考えられてきた.しかし,近年,AKIはCKD,末期腎不全の重要なリスクファクターであり,AKI発症後にいったん腎機能が回復した症例においても,長期間の観察により,腎予後,生命予後への影響が明らかにされてきている.
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