大腸癌の最新事情-防止・治癒を目指して
《切除による治療》肺転移の治療
板橋 道朗
1
,
廣澤 知一郎
,
亀岡 信悟
,
杉原 健一
1東京女子医科大学 第二外科
キーワード:
再手術
,
腫瘍再発
,
大腸腫瘍
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
治療成績
Keyword:
Lung Neoplasms
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Pneumonectomy
,
Reoperation
,
Colorectal Neoplasms
,
Treatment Outcome
pp.827-831
発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012028859
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●肺転移切除の適応は明確な基準はなく、各施設で適応を決めて行われてきた。●肺切除後の5年生存率は、30~60%程度である。肺転移プロジェクトの調査では、肺切除の5年生存率は46.7%、非肺切除では3.9%であった。●肺転移前の肝転移切除の既往の有無、原発巣の深達度、リンパ節転移、片側か両側か、肺転移個数、肺転移までの期間が有意な予後因子であった。●肺切除後の再発は61.3%の症例に認められ、再発の66.6%が残肺に認められた。再肺切除は症例を選別すれば治療効果が得られる。●現在、肺転移プロジェクトで肺切除後の予後因子を解析して、肺切除の適応基準を作成する作業が行われている。肺転移のgrading(案)が検討中である。
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