心不全治療の新展開-外科医との共働による新たな治療戦略
《心不全に対する外科治療の新展開》 左室形成術・僧帽弁手術
松居 喜郎
1
,
若狭 哲
,
新宮 康栄
,
杉木 宏司
,
大岡 智学
,
久保田 卓
1北海道大学 大学院医学研究科循環器外科学分野
キーワード:
人工心臓
,
心臓移植
,
心機能検査
,
心臓容積
,
心臓瘤
,
心不全
,
生存率
,
僧帽弁閉鎖不全症
,
心筋虚血
,
治療成績
,
Dor手術
,
僧帽弁形成術
,
心室形成術
,
タイミング
Keyword:
Cardiac Volume
,
Heart Aneurysm
,
Heart Failure
,
Heart Function Tests
,
Heart, Artificial
,
Mitral Valve Insufficiency
,
Survival Rate
,
Heart Transplantation
,
Treatment Outcome
,
Myocardial Ischemia
,
Mitral Valve Annuloplasty
pp.81-86
発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011295254
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●本邦における人工心臓治療は植込み型人工心臓の認可で新しい時代が期待される。●また本邦における心臓移植は絶対数は少ないものの、現在までのところすぐれた遠隔成績が得られている。●左室形成術、僧帽弁手術は、適応、さまざまな術式の比較評価、長期予後などいまだ検討の余地が多く残されている。しかし、著明な低心機能例でも術後症状が改善することが多く経験され、心拡大、とくに球形の左室拡張を伴った僧帽弁逆流を呈する虚血性心筋症あるいは非虚血性心筋症に対して、左室の容積減少、機能・形態の改善が得られる。そのため、少なくとも植込み型人工心臓、心臓移植の前段階の重症心不全に対する有効な外科的アプローチの一つと考えられる。
©Nankodo Co., Ltd., 2011