消化器内視鏡診療の進歩 パラダイムシフトへの胎動を覘きみる
検診における内視鏡の位置づけ 大腸がん検診における内視鏡の役割
鈴木 康元
1
1松島クリニック
キーワード:
大腸内視鏡法
,
集団検診
,
大腸腫瘍
,
診療ガイドライン
,
CTコロノグラフィー
,
精密検査
Keyword:
Colonoscopy
,
Mass Screening
,
Colorectal Neoplasms
,
Practice Guidelines as Topic
,
Colonography, Computed Tomographic
pp.599-603
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011003823
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
大腸がん検診ガイドラインでは、全大腸内視鏡検査は対策型検診としては勧められないが、任意型検診としては可能となっている。大腸がんに対する対策型検診の普及には、要精検率を3%程度へ下げる努力が必要である。全大腸内視鏡単独検診で3年連続異常所見が認められなかった場合は、その後の内視鏡単独検診には慎重であるべきである。CTコロノグラフィは任意型検診であればスクリーニング検査として可能である。対策型検診において要精検者全員に全大腸内視鏡検査を実施するには、検査処理能力の増強と無駄な検査の中止が必須である。任意型検診においては、全大腸内視鏡検査に複数のツールを組み合わせた、より感度・特異度の高い検診システムの構築が期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2010