消化器内視鏡診療の進歩 パラダイムシフトへの胎動を覘きみる
新たな内視鏡は診療を変えるか カプセル内視鏡/バルーン内視鏡
渡部 宏嗣
1
1東京大学 消化器内科
キーワード:
大腸疾患
,
食道疾患
,
小腸疾患
,
カプセル内視鏡法
,
小腸内視鏡法
Keyword:
Esophageal Diseases
,
Capsule Endoscopy
pp.605-609
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011003824
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カプセル内視鏡(capsule endoscopy:CE)の本邦の保険適用は、「原因不明の消化管出血」である。わが国では、小腸用CEが使用可能であるが、欧米では食道用、大腸用のCEも使用されている。バルーン内視鏡(balloon enteroscopy:BE)は、内視鏡とロングオーバーチューブ、オーバーチューブと内視鏡先端に装着されたバルーンを伸縮させるバルーンコントローラーから構成されており、バルーンを伸縮させて、バルーンが消化管を内側から押さえることにより、消化管を短縮しながら深部挿入を可能にしている。CEとBEの使い分けについては、現時点ではいまだ確立されてはいないが、CEの所見に基づき、BEのアプローチルート(経口あるいは経肛門)を決定可能である。
©Nankodo Co., Ltd., 2010