大腸癌の最新事情-防止・治癒を目指して
《スクリーニングの戦略》CTコロノグラフィ
光島 徹
1
,
藤原 正則
,
岡田 実
,
永谷 京平
,
和田 亮一
,
金 潤哲
1亀田メディカルセンター幕張 消化器科
キーワード:
Diatrizoate Meglumine
,
Polyethylene Glycols
,
過形成
,
大腸内視鏡法
,
腺腫
,
大腸腫瘍
,
検査予測値
,
CTコロノグラフィー
,
精密検査
,
腸洗浄
Keyword:
Adenoma
,
Diatrizoate Meglumine
,
Colonoscopy
,
Hyperplasia
,
Polyethylene Glycols
,
Predictive Value of Tests
,
Colorectal Neoplasms
,
Colonography, Computed Tomographic
pp.780-784
発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012028851
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●わが国の対策型大腸がん検診における精検受診率を抜本的に向上させるためには、現在の精検法である大腸内視鏡(CS)だけでなくCTコロノグラフィ(CTC)を、大腸がん検診の精検法として導入することが必要である。●経口洗腸薬ニフレックの固形成分に水溶性ヨード系造影剤ガストログラフィン60mlと水を加え全量を2,000mlとした洗腸・造影液(3%PEGC)は、ニフレック液と比較して、受診者の受容性については飲みやすいもしくは同等と回答した受診者が過半数を占めた。●洗腸効果についても、ニフレック液と同等もしくは優れていた。●検診CTCに必須である造影効果については、大腸全部位において200HU以上のCT値を示し、実用上十分な造影効果が得られた。●3%PEGC経口洗腸法前処置によるCTCは、受診者の受容性はCSに勝り、診断精度も海外からの報告をみる限りとくに問題がなく、わが国の大腸がん検診が抱えるさまざまな問題を一挙に解決できる可能性がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2011