呼吸器感染症2010 新たな脅威と必要な新知識
一般診療で見逃してはならないもの 肺放線菌症
神谷 寿美子
1
,
山内 康宏
1東京大学 医学部呼吸器内科
キーワード:
Amikacin
,
Imipenem
,
ノカルジア感染症
,
Penicillins
,
Tetracyclines
,
気道感染
,
抗細菌剤
,
肺疾患
,
放線菌症
,
Trimethoprim-Sulfamethoxazole
,
Gram染色
,
胸部CT
,
経気管支肺生検
Keyword:
Actinomycosis
,
Amikacin
,
Anti-Bacterial Agents
,
Lung Diseases
,
Nocardia Infections
,
Penicillins
,
Respiratory Tract Infections
,
Tetracyclines
,
Trimethoprim, Sulfamethoxazole Drug Combination
,
Imipenem
pp.826-829
発行日 2009年11月1日
Published Date 2009/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010021271
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肺放線菌症は、健常人の口腔内等に常在する嫌気性のグラム陽性桿菌の放線菌症による慢性化膿性疾患である。口腔内病変、糖尿病などの基礎疾患を有する例が多い。臨床像、画像所見から悪性腫瘍、肺結核等との鑑別が困難であり、確定診断には、外科的切除が必要となることが多い。治療はペニシリン系抗菌薬の長期投与である。好気性放線菌とも呼ばれるNocardia spp.によるノカルジア症は近年、日和見感染症として増加傾向である。肺ノカルジア症は脳膿瘍を合併した場合は、予後不良であり、適切な診断、治療が重要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009