肝癌撲滅最前線
肝癌に対する肝動脈(化学)塞栓療法の最近の動向
岡崎 正敏
1
,
東原 秀行
,
高良 真一
,
浦川 博史
,
吉満 研吾
1福岡大学医学部総合医学研究センター
キーワード:
肝細胞癌
,
放射線療法
,
ヨード化油
,
集学的治療
,
診療ガイドライン
,
治療成績
,
ランダム化比較試験
,
肝動脈塞栓術
Keyword:
Combined Modality Therapy
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Iodized Oil
,
Radiotherapy
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Treatment Outcome
,
Practice Guidelines as Topic
pp.678-682
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009341890
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肝癌診療ガイドラインの治療アルゴリズムでは、肝動脈(化学)塞栓療法(TA(C)E)の適応は、肝障害度AもしくはBの多発進行肝細胞癌(進行HCC:3cm以上の2個もしくは3個のHCCおよび4個以上のHCC)である。TA(C)Eの定義や方法は、いまだ一定していない。2009年の新しい肝癌診療ガイドラインにおけるTA(C)Eの項の一部を紹介する。近年、本邦では、HCCに対するTA(C)Eに使用する固形塞栓物質が変更された。欧米では、球状塞栓物質の薬剤溶出性ビーズなどの新しい塞栓物質や、イトリウム90(90Y)などを球状塞栓物質にマウントして注入するradioembolizationの開発、導入がなされている。その動向についても述べる。
©Nankodo Co., Ltd., 2009