骨粗鬆症診療の進歩 骨折の予防と克服をめざして
骨粗鬆症はどのように予防、治療するのか? 経皮的椎体形成術
小林 信雄
1
,
不破 相勲
,
沼口 雄治
,
齋田 幸久
1聖路加国際病院 放射線科
キーワード:
X線診断
,
骨セメント
,
再発
,
MRI
,
脊椎骨折
,
治療成績
,
禁忌(治療)
,
コンピュータ支援手術
,
骨折-圧迫
,
椎体形成術
Keyword:
Bone Cements
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Radiography
,
Recurrence
,
Treatment Outcome
,
Spinal Fractures
,
Surgery, Computer-Assisted
,
Fractures, Compression
,
Vertebroplasty
pp.498-502
発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009305749
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経皮的椎体形成術について方法、適応決定、治療効果、問題点を中心に概説する。経皮的椎体形成術とは、骨セメントを使用した椎体圧迫骨折に対する新しい治療法である。治療適応決定や手技を行うにあたっては、画像診断が重要である。本治療法は画像ガイド下の低侵襲治療であり、合併症リスクは低く安全性は高い。治療後早期から劇的な除痛効果が得られることが多く、長期成績もよい。椎体圧迫骨折後の早期離床が可能となることから高齢者に起こりやすい筋力低下や骨粗鬆症の進行、うつ、痴呆等の発症リスクを下げることが期待できる。骨粗鬆症そのものの治療ではないため、治療後の新規骨折を予防するためには、薬物療法や理学療法が大切である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009